karinto lab

国際バカロレア(IB)のMYPとDP認定校で理科と生物を教えています。

バーチャルで行う進化実験

6年(高3)の理系生物では、進化の分野に入りました。

本当はオリガミバードを使った自然選択の実験をしたかったのですが、オンラインでは難しいため、バーチャルで実験できるサイトを使用しました。

Lizard Evolution Virtual Lab

 このサイトはカリブ海にある小さな島に住むトカゲの進化をテーマにしたもので、サイト上で複数種類のトカゲの身体の長さを図って身体の特徴から進化の順番を推測したり、一つの島から複数の種類に分かれたのか、一つの島から複数の島に分かれたあとにそれぞれの種類に分かれたのかなどを、データから考察します。

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この8つのトカゲを分類し、進化の順を調べる

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レントゲン写真で後ろ脚、body、しっぽの長さを測る。bodyに対する後ろ脚の長さの割合と、しっぽの長さの割合を計算し、8種類のトカゲをグループ分けする。

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DNAの配列から系統樹も作成します。

適応進化、収束進化、性選択、分子時計、自然選択などを、このサイトだけで実験結果から学ぶことができます。

私自身めちゃくちゃ楽しめたのと、理系で研究したい生徒にも好評でした。

英語なので生徒によってはフォローも必要ですが、フォローすれば高3なら取り組めました。

slackでのコミュニケーション

昨年度から理科のメンバーではslackを使っているのですが、オンライン期間が始まって、slackでのコミュニケーションがかなり活発になりました。

オンライン期間前よりもコミュニケーションが増え、どんな授業をしているのかをどんどんシェアしていく雰囲気があります。

「次こんな授業したいんですけど、あまりしっくりきていません。アドバイスもらえますか?」みたいな投稿や、今日はこのアプリを使って授業してみたらやりやすかったですよ、とか。

理科内で独自にオンライン勉強会したりとか。

他の教科にもこの空気が広がればいいなと思い、希望される先生にslackに入ってもらったのですが、他の教科の先生方はまだ全然巻き込めていません。

教員はどうしても個人プレーになりがちで、教員同士が学び合う、フォローし合う環境にしたいですが…難しいです。

英会話

在宅勤務が始まり、自分の時間が増えたので、2015年くらいに一度チャレンジし途中で休会していたレアジョブを再びはじめました。

3月中旬くらいから始めたので、だいたい2ヶ月続けましたが、最近BBCの英語のニュースを以前よりも聞き取れるようになっているのに気付きました。

映画もかなり聞き取れるようになってる!

話すのも考え込む時間が少なくなり、語彙も増えた気がします。

☆d(o⌒∇⌒o)b ★イエーイ★ d(o⌒∇⌒o)b☆

英語を使えると海外のオンラインワークショップにも参加できるし、仕事の幅が広がるので嬉しいです。

 

 

 

 

オンライン授業

オンライン授業を始めてみて  

オンライン授業を始めて1ヶ月経ちました。

授業は自宅で行っているのでとても楽です。通勤電車に乗るのがいかにストレスだったのかを感じます。通勤生活に戻りたくない…。戻れない…。

 

生徒と話してみると、当たり前ですがオンライン授業で何も問題無いという生徒と、友達と気軽に雑談できないから登校する方が良いという生徒がいます。

オンライン授業にストレスを感じる生徒がもっといるだろうと思っていたのですが、案外思っていたよりもその数は少ないように思います。

それよりも、家族とずっといることのストレスや、外出できないことのストレスを感じているようです。

友達と話せないことに関しては、授業外でラインやインスタなどでコミュニケーションはとれている生徒も結構います。

インスタグラムでライブ配信をすることで、離れたところにいる友だちと一緒に散歩を楽しんだり、オンラインでテレビ電話をしながら一緒に勉強するなどしているようです。

普段からラインで動画を繋ぎながら課題をしているという話も聞いていたので、オンラインでコミュニケーションをとることに慣れているのでしょうね。

 

オンライン授業のやり方

オンラインでの授業を考えるのは、私はすごく楽しいです。もともと色々試してみるのが好きなので、いろんなアプリやサービスを試しています。

今週はpadlet とjamboardを使ってグループワークをしてみようと思います。

 

今までやってみたのは…

①高3 生物(選択)

すでにオンライン上に公開されている生物の動画を見てノートを取り、範囲に該当する問題集を解くという、普通のやり方です。

その週に見るべき動画、問題集の範囲を指定しておき、その週末を締め切りとして、動画を見てまとめたノートと問題を解いたノートをgoogle classroomで提出してもらいました。

動画を見るペース、問題を解くペース、順番などは個人に任せましたが、どこまでやるべきかはこちらで決めました。

このやり方は思っていたよりも皆真剣に取り組んでおり、対面で授業をしていたときよりもきちんとノートを取れているし、問題も期限までに提出できていました。

 

②高3・高2 IB biology

IB(国際バカロレア)コースです。

授業のやり方は、あらかじめ教科書の範囲を指定しておき、予習としてその範囲をノートにまとめて来てもらった後に、 授業ではその知識を使ってこちらが設定した問に文章で答えてもらったり、jmolというオンライン上で分子構造を観察できるアプリケーションが埋め込まれたサイトを使ってグリコーゲンとアミロペクチンの違いを考察する、などのグループワークをしました。

jmolが埋め込まれたサイトは例えば以下です。

www.biotopics.co.uk

アミロースの様子はこちら↓

www.biotopics.co.uk

 

グループワークは、zoomだとブレイクアウトルームでグループに分けることができるのですが、本校で使用しているgoogle meetだとそれが簡単にできません。

あらかじめmeet のURLを複数取得しておき、それぞれのグループに一つmeet のURLを渡しました。生徒個人では作成できないので、教員があらかじめ作成しておきます。

それぞれのmeetに同時に教員は参加することもできるのですが、私が入ると雰囲気が変わってしまうので、入らないでグループワークをやってもらっています。

グループでどんな議論になっているか見えませんが、google docsで議事録のようなもとを取ってもらうとか、padletを使用して進行状況が全員に見えるような形にすると良いのかも。

 

 

散歩のおとも

自粛期間中、散歩する生徒も多いと思うので、散歩のおともに花の名前ビンゴを作って理科HPに公開しました。

離れた場所で友達と散歩してビンゴを競ったり、家族で花を観察しながら散歩してくれるといいな。

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花図鑑はTwitterで「一日一種」さんが作成されたものを許可を頂いて使わせてもらいました。

http://wildlife-d.xsrv.jp/?p=2790

見つけた花は写真に撮ってもらい、Googleの共有フォルダに入れてもらうことにしましたが、参加してくれる生徒はいるかな?

どきどき。

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家庭でできる実験

理科の教員で共通のHPを作成しています。

こちらに、同僚の教員が家庭でできる実験を紹介したページを作成してくれました。

実験の動画をアップロードし、その原理がわかればgoogleフォームから応募するという企画も行っています。

オンライン授業だと実験ができないので、どうすれば理科的な知的好奇心を育んでいくか難しいですが、色々なアイデアが教員から出てきて刺激的で楽しいです。

オンライン授業は大変ですが、試行錯誤するのは好きなので案外この状況も楽しめています。

あとは理科以外の科目ともアイデアを交換する手段があればいいのになぁ。

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